【広大な森の「大学演習林」を ご存知ですか】椎葉村

2010 年 12 月 16 日 投稿者:椎葉村

 宮崎県と熊本県境に横たわる九州中央山地の森をたどるようにして、西米良村から椎葉村に通じる国道265号線を車で走ると、椎葉村大河内地区に巨木が生い茂る森があります。入口に「九州大学宮崎演習林」の看板がかかっています。何だろうと思って聞いてみると不思議がいっぱい。

 なんと広さが2915ヘクタール。高鍋町の面積の3分の2ほどもある森で、奥地山岳林の調査と研究が行われています。

 標高が600メートルから1600メートル余りもあって、比較的標高の低い地帯には、ケヤキやカエデ類が多く自生しているほか、テツカエデ、ミツデカエデなど珍しい植物が自生しています。標高が1000メートルを超えるとオレンジ色のレンゲツツジの群落やめったに見られなくなった稀少種のツクシアケボノツツジなどが自生しています。さらに標高が高くなると、めずらしいヒコサンヒメシャラ、マンサクなどが自生して、いわば自然のままの「森の博物館」になっています。

 植物のほかにもニホンシカ、ホンドテン、ニホンアナグマ、ムササビ、ニホンモモンガなどが生息しているということです。

 九州大学宮崎演習林では、九州山地の自然林の保全を目的として長期にわたる森林生態系の研究を行っています。貴重な森を守っていくため、教育・研究目的以外での林内への立ち入りは禁止していますが、一般の方々を対象にした公開講座や森林教室なども開催しています。

 お問合わせ:九州大学宮崎演習林 0983-38-1116

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