‘観光情報’ カテゴリーのアーカイブ

【やまびこが 聞こえる】 美郷町

2011 年 1 月 19 日 水曜日 投稿者:

“火”の恋しい季節になりました。

今でも昔懐かしい木炭「備長炭(びんちょうたん)」の生産がさかんなことをご存知ですか。

九州中央山地の森に囲まれた美郷町北郷区。

40戸あまりが木炭を生産していて、宮崎県内一番の木炭生産地です。火の神様として知られる宇納間地蔵尊もあって、まわりの山々には、照葉樹林がいっぱい。谷々のあちこちで昔懐かしい炭焼き窯から煙がたちのぼって、木炭の生産がさかんに行われています。

炭焼き窯

炭焼き窯

 

炭焼きは、森から切り出してきた原木を3週間ほど乾燥させたあと、窯のなかでさらに水分を抜いて1000℃前後の高温で数日かけて焼きます。火力が衰えたころ、長い鉄棒で窯から取り出します。

窯出し作業

窯出し作業

まだ赤く燃えている炭を取りだす作業を”窯出し”といって木炭が誕生します。

特にアラカシ木炭は、火持ちがよいうえに、火力も強く、「宇納間備長炭」のブランドで出荷されて、焼き鳥や日本料理づくりに人気があるということです。

うなま備長炭として出荷されます

うなま備長炭として出荷されます

箱詰めされた備長炭

箱詰めされた備長炭

【とっておきふるさと自慢】 国富町

2011 年 1 月 19 日 水曜日 投稿者:

寒風がふく季節を迎えています。

国富町の法華岳(ほけだけ)に通じる高台の道路を車で走っていると、畑は雪でも降ったように真っ白。

千切り大根干しの様子

畑作がさかんな国富町は、全国一の生産量を誇る特産「千切り大根」の産地。霧島おろしの寒風が吹きはじめると、千切り大根干しの棚が日当りのいい畑に広がって、みやざきの冬の風物詩にもなっています。

千切り大根は、畑で育った大根を水洗いして、千切りにして棚で干しあげます。日光と寒風にさらし、ほぼ一昼夜で真っ白い千切り大根が出来上がります。

最近では、大根を掘り取ったり、水洗いしたり、千切りをちりばめて棚に干すのも機械化が進んでいます。

国富町では187戸の農家が千切り大根を生産していて金額にして4億円の千切り大根を出荷しています。

袋詰め作業

袋詰め作業

この千切り大根づくりは、2月末頃まで続きます。

【広大な森の「大学演習林」を ご存知ですか】椎葉村

2010 年 12 月 16 日 木曜日 投稿者:

 宮崎県と熊本県境に横たわる九州中央山地の森をたどるようにして、西米良村から椎葉村に通じる国道265号線を車で走ると、椎葉村大河内地区に巨木が生い茂る森があります。入口に「九州大学宮崎演習林」の看板がかかっています。何だろうと思って聞いてみると不思議がいっぱい。

 なんと広さが2915ヘクタール。高鍋町の面積の3分の2ほどもある森で、奥地山岳林の調査と研究が行われています。

 標高が600メートルから1600メートル余りもあって、比較的標高の低い地帯には、ケヤキやカエデ類が多く自生しているほか、テツカエデ、ミツデカエデなど珍しい植物が自生しています。標高が1000メートルを超えるとオレンジ色のレンゲツツジの群落やめったに見られなくなった稀少種のツクシアケボノツツジなどが自生しています。さらに標高が高くなると、めずらしいヒコサンヒメシャラ、マンサクなどが自生して、いわば自然のままの「森の博物館」になっています。

 植物のほかにもニホンシカ、ホンドテン、ニホンアナグマ、ムササビ、ニホンモモンガなどが生息しているということです。

 九州大学宮崎演習林では、九州山地の自然林の保全を目的として長期にわたる森林生態系の研究を行っています。貴重な森を守っていくため、教育・研究目的以外での林内への立ち入りは禁止していますが、一般の方々を対象にした公開講座や森林教室なども開催しています。

 お問合わせ:九州大学宮崎演習林 0983-38-1116

【“森林セラピー”って、ご存知ですか】日之影町

2010 年 12 月 16 日 木曜日 投稿者:

 美しい渓谷の景観を眺めながら五ヶ瀬川沿いの国道218号線を車で走っていると「森林セラピー基地」と書かれた案内をよく見かけます。

 日之影町では、町の92%にもおよぶ豊かな森を活用しようと、平成18年4月に全国初の「森林セラピー基地」に認定されました。

 森林セラピーというのは、森の風景やその中で感じる香りや音など森を感じることによって、健康の維持・増進・回復を図る方法で、森の中を歩くことで森の木々が発散するフィトンチッドという芳香物質を吸い込むことなどで”癒される”効果があるとされています。

 町では、森林浴の効果を健康増進に生かそうと森林トレーナーの養成やウォーキング散策コースを設けたりして、町をあげて森林セラピー基地づくりに取り組んでいます。

 ウォーキングコースには、見立渓谷を歩く「石垣の村トロッコ道ウォーキングコース」や「癒しの森ウォーキングコース」「九州自然歩道丹助・矢筈(やはず)岳コース」など6ヶ所のコースが設けてあり、森林ウォーキングが行われています。おでかけになってみませんか。

詳しくは日之影町ホームページで http://www.hinokage.jp/therapy/

問合せ先:日之影町森林セラピー推進室 0982-87-3900

【ちょっぴり不思議な話 み~つけた】諸塚村

2010 年 11 月 8 日 月曜日 投稿者:

 村の95%は山林という “森のくに” 諸塚村。冷え込みと共にまわりの山々が紅葉しはじめると、あら不思議。山肌に紅葉の”モザイク模様”が浮き出て、ほかの町村ではめったに見たことのない風景が広がります。

 モザイクというのは、それぞれに違った模様を組み合わせた形、パッチワークのようなもので、諸塚村で見られる山々の景観は、「モザイク林」と呼ばれています。

モザイク林相

モザイク林相

 “モザイク林” と呼ばれているのは、スギやヒノキなど緑の針葉樹の緑の人工林にまじって、紅葉するくぬぎなどの広葉樹林がおりなす景観で、山々のモザイク模様が美しく「森のくに」に出現し、諸塚村の名物になっています。

 諸塚村は、全国的にも有数のしいたけ王国で、700戸の村民のうち170戸ほどがしいたけを栽培しています。
 しいたけは、原木のくぬぎなどにしいたけ菌がしみ込んだコマを打ち込んで栽培するもので、昔ながらの “原木しいたけ” は年々減っています。
 くぬぎを”村の木”にしている諸塚村では、全国的なしいたけの原木不足を心配して数十年も前から民有林の持山に原木のくぬぎの森づくりを提唱して、村全体にくぬぎの”モザイク林”が広がっています。

 秋に伐採された原木は、”ふた夏目の秋” 2年後にコマを打ち込んでしいたけを栽培します。くぬぎの原木で栽培される諸塚村のしいたけは、”霧六峰(きりろっぽう)”のブランドで出荷販売されています。

原木しいたけ ホタ場

原木しいたけ ホタ場

 

霧六峰

霧六峰

 森のキャンパスに描かれる “モザイク林” は、塚原地区の高台にある「猿越公園の展望台」から眺めることができます。山並みの “モザイク林” は、春から初夏にかけて新緑に衣替えします。

 お問合わせ 諸塚村役場 0982-65-1111